冒険冒険、また冒険


週末に友人の住む奈良の五條に、
稲刈りの手伝いに行ってきた。
どこに行っても早起きの私は
どこに行ってもよく寝るyumiさん達をたたき起こし
西吉野方面に散策に出かけた。
昔、五條から新宮へと鉄道を通す計画があった。
しかしその構想は頓挫して、
そのために作った道路だけが残った。
その道路には今でも奈良交通のバスが走っている。
めったにバスが来ないその道は、いい感じに年を経て、
歩くのには最適の道である。
道の途中にはかなり長いトンネルがある。
バス1台がやっと通るほどの広さで1キロほどの長さがあり、
照明は節電の為かまったく無い。
真っ暗な中を一行はゆっくりと進む。
いい歳をして怖がりのyumiさんを
17歳のRチャンが手を引いて歩いていく。
ほぼ真ん中に差し掛かったころ、
後ろの方から音が聞こえてきた。
なんとその日は1本しか走らないバスが後ろからやってきたのだ。
非難の目で私を見る二人の視線を感じながら、
私は「大丈夫、大丈夫、十分通れるから!」と答える。
しかし私にとっても初めての経験なので本当は自信は無い。
壁に張り付くように立っている私達の横を
バスは乗客一人を乗せたまま走り去った。
きっと向こうもびっくりしたのだろう、
気楽に手を振った私に対して反応はまったくなかった。
やっぱりこういうこともあるのだから、
交通ルールは守らなくてはならない。
でもこれからもこんなアホなことをやり続けるのだと思う。
だってその方が人生は楽しいんだから。

shinya