決して見ることのない火


たまに和ろうそくをつける事がある。
暗闇の中で微妙にゆらめく炎は魅力的であり
見ているものを安心させる効果がある。
心に温かい炎も誤って倒したりすると危険でもある。
昔よく遊んだ焚火もお芋を焼いたあと、
火消しはちゃんとしろと教えられた。
使ったあとは火を消せるから私達は安心して使える。
もしこの火が一度つけてしまうと何万年も消えないとしたら
どうだろう。
それでもあなたは点火しますか?
作家である住職の玄侑宗久さんは
原発のことを「消えない火}と呼んでいる、
消す事の出来ない、すなわち人間の力でコントロール不可能の火は
生態系の中に生きるもの達にとって
反則行為だと断言している。
その通りである。
なぜそんな簡単なことを関係者は理解出来ないんだろう。
ひょっとすると
知っているのに知らないふりをしているのかもしれない。
何かいいことあるのかしら。
あきらめてはいけない。
彼らがやっぱり私達が間違っていましたというその日まで
僕らは言い続けなければならない。

shinya