それでいいのだ〜♫


ボールペン画家のケンチャンがやってきた。
彼からは久しぶりの連絡であり、
前にいつ話したかも覚えていない。
それが突然昨日の朝に連絡が入り、
その日のうちにやって来た。
コンニチワといってやって来た彼は
お腹にけっこうのサイズの段ボールを
ぶら提げている。
中には大量の彼の作品が入っていた。
「どうしたん?」と聞くと
「とりあえず見てもらおうと思って持ってきました。」
という返事で意味がよくわからない。
せっかくだからと廊下の壁に出来限りの作品を吊る事にした。
個性の強い彼の作品は玄関からトイレの手前まで
かなりのインパクトで主張してくる。
幼い子供は夜中にここを通って
トイレに行く事は多分出来ないだろうなと思う。
ひと仕事終えた彼はそれからしゃべって飲んで食べて
夜の9時ころになると
「石原さんはもう寝る時間ですよねえ、
それでは私は失礼します。」と言って
高石に帰って行った。
あいも変わらず不可解な人物であるが
私はすごく安心した。
とりあえず現在という時間には
かれは今のままでいいのだと思った。

shinya