クリムトへの道その2


やっと宮殿に辿り着いたが相変わらず段差は存在する。
建物や庭の景観を守るというのも確かに大切だと思うが
バリアフリーと芸術を両立させることは出来る。
もう少し弱者にやさしくして欲しい。
障害者にも芸術に触れる権利はあるのだ。
少々苛立ちながらも観賞を始め
クリムトの接吻の前に立った。
でかい!
24歳の時にクリムトの画集を買い
夢中になって見ていたのだが
このスケール感にはまったく気付かなかった。
なぜかもっとこじんまりした作品を想像していたのだが、
まったく違った。
金箔をいっぱい使っているのにいやみな感じが無い。
こんな表現があるのだと改めて思った。
やっぱり本物を見なくちゃだめだ。
改めてウイーンの街を見ると、
結構街中の建造物にも金は使われている。
どれも主張しすぎることなく、でも存在感はある。
この街だからこそクリムトの絵が生まれたのだ。
帰り道、M.Yさんが接吻をプリントしたTシャツを買った。
値引きも出来たし、なかなかいい買い物であった。

shinya