なかなか…むつかしいでんなぁ


ある人が訪ねて来た。”ああ、また選挙か”と思ってしまう。だってある新興宗教の関係で、選挙の時しか顔を出さない。
言うセリフは決まっている。「元気やった? 何時も気にしてるのよ」よく言えるよね。
そのひとには娘さんが居たっけ。結婚した、と聞いていた。
「娘さんは元気ですか?」と聞いた。
「それがね。腰痛がひどくて手術したんだけど先生が下手でね。失敗して歩けなくなったのよ。それからというもの
人にみられるのが嫌で外にも出ないの。兄の嫁ともうまくいかないの。自分の惨めな格好を見せるのか辛いから…っていうのよ。
プライドの高い子やから難儀やわ。貴女みたいに平気にしていてくれたらいいのに…」

何言うねん!無性に腹が立つ。
実は、私は1級の障害者である。自慢じゃないが障害者のベテランである。だから何を言われても平気?な訳ないやろ。
アンタの娘には小さい時どんなに苛められたか。アンタは知らなかったのね。
良い絵を見、良い本を読み、良い音楽を聴き、素晴しい映画を観て感動し、人間を愛し自分を磨いてきた、積りだった。でも違ったね。
この時わたしの心の底の底ではデビルがニタリと笑い
「ヘン! ざまぁ見ろ。罰じゃ!」と囁いた。私には聞こえた。  まだまだ修行の足りない悪い私ですね。
でも私はニッコリと微笑みながら答えたよ。    「そう 可哀想にねぇ 今に良くなるわ」とね。                                       
                                  自分にあっかんべ〜のM.Yで〜す