GOOD OLD DAYS

昔「バニッシングポイント」という映画があった。
イージーライダー」や「俺達に明日は無い」
と同じころ、つまりアメリカンニューシネマ時代の作品であるが、そんなヒットしたわけでは無く
作りが荒い映画であり,いわゆるB級映画のあつかいであったと思う。
しかし私はこの映画に入れ込んでしまった。
金髪ロンゲのおネエちゃんがバイクに乗っている時、マウンテンのミシシッピークイーンが流れる所は異常にかっこよかった。
そしてこの映画の主役の一つがダッジのチャレンジャーであった。
私のダッジはハワイヒロ空港を出て、とろとろと一般道路に向かって走る。
国道11号線はなかなか現れない。
前方に沢山の車が左右に走るのが見えた。
きっとあれがそうだ。
信号を大きく左折し、ちゃんと右レーンに出た。
よしこれでひとまず安心だ。アクセルを踏み込む。
大排気量のエンジン独特のボコボコという音を出しながら
私のダッジは重たい車両を軽々と前方に押しやった。
ああこの音だ。 このパワーだ。
何の批判も無く、なにもかもアメリカに憧れていた自分をひさしぶりに思い出した。

shinya