二年振り 味わい深し このお蕎麦

去年の頚椎症いらい、ずぅーっと頭を駆け巡っていた味にありつけた。ここは滋賀県にあるお蕎麦屋〔藤村〕だ。一年間ずっと待っていたんヨ ここに来るのを。
着いた時はまだ準備中だったけど、少し積もった雪を楽しみ、近江平野を渡る凍るような空気を胸いっぱいらに吸い込んだり、寄せ集められて盛りあがった雪の上を車椅子で走り、しっかり残る轍の跡に心震わせたりしていたら時間はすぐ経った。
ここには素敵な薪ストーブがある。覗いてみると粋なお兄さんが薪をくべてガンガンと火を起こしていた。
すぐに暖簾を掛け案内してくれる。
一番客です。
大好きなやまかけ蕎麦を食べる。
ああ、この喉越しや 冷たくて仄かにお蕎麦の香りが心を静めてくれた。

今年もしっかり食べて、しっかり生きなければ。
                        M・Y