しばらくのご無沙汰でした⑲

私には二人の療法士さんが付いている。
理学療法のSさんと作業療法のWさんだ。この二人はとても熱心に関わってくれる。熱心だからこそ私の苦手な事ばかり要求してくる。
まあそれは立派な行為ではあるのだが、出来ない事は辛いし落ち込んでしまうのですよ。
例えばSさん。
平行棒歩行での苦手が、左へのカニ歩きだ。前進歩行も右カニ歩きも立ち上がりも、杖歩きもそこそこ出来るのに左カニ歩きが何故か絶対に出来ないのだ。左半身の神経が回復していないかららしい。
時間一杯使ってリハビリをしてくれるのは大変ありがたいのだが、時間ギリギリになり、今日は忘れてるやろ、と思っていても「さあ、左のカニの往復で終わりましょ」という。とうとうしんどくなり「左カニ歩きなんか一生せぇへんからもういいですわ」といってしまった。

Wさん。
積み木を左手で小さな穴に入れたり、積み上げたり、おはじきを左手で転がすことを要求してくる。
出来るかぁ。
二人へは愛を込めて 青鬼のS。赤鬼のW。と命名した。
本当に愛を込めて

                                      M・Y