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しばらくのご無沙汰でした⑫



この病院はリハビリの一環としてお風呂デイがある。
火木土が女性で、前日の昼過ぎに助手さんが「明日のお風呂の準備するよ」と言って入って来た。
見ている間に、洗面器、石鹸、シャンプー、バスタオル、フェイスタオルと揃えてくれた。そして、やおら箪笥をガサゴソ引っかき回し「パンツとシャツ。ズボンと服入れとくね」といい、サッサと出ていった。袋の中を見ると、考えられない上着とズボンがコーディネイトされている。
頭にきた!
ちょっと待て!! 
私は、物心ついてからこの方、明日着る服を揃えてもらった事がない。ましてや他人に。親だって勝手にはしなかった。
またそのセンスの悪い事。  ぜ〜んぶ放りだして入れ替えた。
そりゃあ何もかもしてあげないといけない人もおられるだろう。しかし「用意しましょうか」とか「着るのはこれとこれで良いですか」と、聞くのが礼儀だろう。
自分達でしたほうが早いから?
何でも着せといたら良い、と思てんのか?
自立してもらって退院させようと思ってんのか?
おしゃれだって社会生活の中の自立の一つやのに! と、私は怒った。

そして院長、看護婦長の回診の時私は聞いた。
「この病院は自立を目的としているのですか」と。私はお風呂の件を伝えた。


次のお風呂の前日のこと。
助手さんが「M・Yさん。お風呂の準備させて貰ってもいい?]と聞いて来たのだ。「ありがとう。自分でするから…」

やったぁ。ひとつ改革出来た。  小さな小さな改革だけど。

                             M・Y