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長らくのご無沙汰でした。②

   

痛さは全然無かったけど両肩が鉄板が張り付いているようで、苦しい と言うかガンガンに腹立たしいのだ。20分おき位に看護師さんを呼ぶ。気の毒に…と思うけどナースコールを手に握らせてテープで巻いてある。遠慮せんでええよ〜 ということやなぁ。
スタッフは言う。「今は我慢する治療は無いからどんどん呼んでね」と。は〜い そうさせて貰います。後は10分おきになった。

次の日部屋に帰る。静かや。ICUのけたたましい騒音は消えていた。見上げているしかない天井にはフィンランドで買ったム―ミンのモビールがゆれていた。

お粥さん の食事からはじまる。それさえ持ち上げられない。スプーンさえ持てない。
いったい私はどうなんの?
類人猿以下の動物になった。その上、その味は類人猿でさえ吐きだしそうな美味しさ(??)だった。
そんな時、優しいお友達が現れたのだ。鞄から取りだしたビニール袋。
「これお見舞いです」とり出したのは鶏の手羽先とシシャモのこんがり焼き。の、食品サンプルのキーホルダー。
これが本物以上のリアルさなのだ。
「こんなの食べられないやろ。見るだけのおかずにして〜」だって。なんて優しいお方かしら。あまりの嬉しさに点滴を引っ掛けるフックにぶら提げた。 ム―ミン達と手羽先シシャモ達が並んで揺れるスポットは四南病棟のアイドルになり、何人かの人達の酒のアテになったらしい。

こんなに心優しい人達(?)に囲まれて私って幸せ〜 と食事の度に恨めしく見上げるのだった。