「きりん」のお話し ①







戦後の昭和20年代に発刊された「きりん}という
児童詩の本がある。
編集者や選者、表紙絵の画家の中には
後に日本の文学界やアートの世界に輝いた名前が多く見られる
奇跡のような雑誌であった、
いい本を作っていくんだという心意気は子供達にも伝わり、
応募してくる作品の質の高さは驚くばかりである。
その作品に対して決して媚びる事はなく、
選者は適切にしかし愛情を持って
コメントを述べている。
すでに廃刊になっているこの雑誌は
いまだにコアなファンが存在する。
考えてみた。
今こんな本は出来っこないのか?
そもそも存在理由は無いのか?
現在の厳しい出版事情を思うと
かなりハールドは高いのは事実である。
しかしお母さん達の間で読み聞かせが広がり、
絵本の復権が言われる今なら、
「きりん」のような雑誌が現れてもいいような
気がする。
子供に素晴しい絵を見せたり
いいコンサートに連れていくというのも大切だが
心に響く言葉に触れるというのも大切なんではないでしょうか?
日本人は言葉に対する感性をすこしおざなりにしてきた気がします。
そう思いませんか? マサヨちゃん

shinya