隣の迷惑も考えて〜

お江戸のようにカッコ良くないけど私は浪花がだいすきです。暖かくて、騒がしくて、パワーいっぱいで生きているのが大好きです。が、ときどきあまりの“突っ込みとボケ”の会話に我を忘れて拍手し、おひねりを投げたくなる事があります。
先日もいつものオープンカフェに行った時のことです。隣の席にオジサンが二人、飲み終ったコーヒーカップを前に喋ってる(あたりまえだの大声です)。
一人は町工場の社長さんで、もう一人はやっと雇ってもらえたような中年さん。社長さんは中年さんに言いました。
「お前もな、もう名刺ぐらいもっといた方がええで」
「そやけどまだ二カ月やし〜 いつ辞めるか判らんしなぁ」
「そんなん言うてたらアカンで。相手が名刺出してんのにこっちが何にも出すもんないのは失礼やで〜。出すもんないから言うて舌出すわけにもイカンやろ」 思わずコーヒーを噴き出した(あ〜大声で笑いたいよ〜) 話は続きます。
「もし辞めても名刺はほらんでええよ〜(捨てなくて良いよ)。初めに 元 って書いといたらええねん」 隣の者のことも考えて〜  やおら社長さんは言った。
「こんな壁の無いとこでコーヒー飲んだら目がまう(回る)わ。もういのか(帰ろか)。 これ、土産の豚まんや。嫁はんと食べて」と紙袋を渡す。貰った中年さんは言った。
「おおきに。豚に豚まんでっか。ハハハ」と和やかに立ち去って行きました。残された私は死ぬほど笑ったのであります。   M.Y