私の公園デビュー  

長い間考えていた。でもね私にはまだまだ…と思っていたのだ。しかしである。南港のATCの福祉展示場でカッコいい君に出会ったんだ。デザインが素敵で、ちょっと乗ってみた。心地良い! 広い会場を走ってみるとスイスイと走る。一人で思う存分動ける。気を使う事は無い。係員の説明ではこれが一番の人気らしい。なんだか私を待っていてくれたみたい。   確かに今までは“まだ私は電動車いすは必要ない”と思っていたよ。でもね、乗ってみると気持ちが開放されたのよ。さっそく決めちゃった!    でも正直気持ちが揺らぐの。何だか自分が弱って、年寄り臭くなった気分。これってプライドの高さとか低さの問題なのかなぁ。
プライドって必要だけど自分の自由と、身の安全を守るのにプライドを楯に取って頑なに無理を通すのはどうかな、と思う。  せっかく君に会い、心が通じたのに拒否するのはおかしいよね。この車椅子に乗る事が、プライドを捨てることではないのだ。これからの人生、私を守ってくれる助っ人 且つ友人になるあなたに会えたことを喜びたいわ。
ただし、君に乗る以上弱々しくはなるまい。堂々としたセンスの良い障害者になるぞ と心に決めた。     M.Y