都会の中の木霊


今年の夏から「こだま」という名の作業所に働きにいっている。
知的障害を持つ人達が通い、内職をして
いくらかの給与をもらうという趣旨の施設である。
私はどちらかというとユニークな人が好きなタイプであるが
ここに通って来る人は、ほぼ全員ユニークである。
彼らのちょっとした動きや会話に癒される。
こんなこと言っていいのか分からないが、
全員天然ボケの才能があり、
私は作り込んだ笑いよりそちらの方が
好みなのである。
昨日その「こだま」で秋のお祭りがあった。
利用者とスタッフとそれを手助けしてくれる人と
利用者の親御さんやヘルパーさんが集まって
楽しい時を過ごした。そして考えた。
もし私がここで働く機会が無ければ、
多分彼らと関わり合うことは一生無かったのであろう。
そしてライブの手伝いをしてくれた私の仲間達も
かれらと触れ合うことは無かったかもしれない。
しかし現実こういう催し物があって、
少しは知り合えたような気がする。
こんな機会がもっとあって、子供や大人も、
健常者や障害者も、男も女もゲイの人も
みんな知り合えれば、
少しは偏見というものが減るのではと
私は思ったのであった。

shinya